ネットワークビジネスにはうんざりしていた私。本当にあった出来事。

私は過去に二度ネットワークビジネス(マルチ商法)に関わった経験があるのですが、まぁなかなかひどいものでした。

 

初めてネットワークビジネスに出会ったのは大学生の頃。当時19歳の未成年。ネットワークビジネス親友からの紹介でした。

たまたま私が新しいアルバイトを探そうとしていたところで、「お金ほしいな~」とつぶやいていたとき。それを聞いた友人が「あー…それならなくもないけど…」と言うので、特に詳細も聞かずに自ら興味を持って話を聞きに行った、というのがはじまり。

 

1回目のネットワークビジネス

仕事内容の説明は、何やらカフェというより喫茶店と言った方が似合うような場所で行われました。説明してくれたのは、20代前半の可愛らしいお姉さんと、イケメン風の長身スーツのお兄さん。その2人は元々友人同士だったようで、とても良い雰囲気を持った方々でした。

 

聞くところによると、取り扱っているのは、とある美容成分に着目した健康・美容に効果的な商品。それは当時はまだあまり知られていない食物繊維の一種で、その成分をふんだんに取り入れた商品を人に勧めるというのが仕事の内容でした。

 

  

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 ※座席の並びはこんな感じ。後から聞いた話ですが、話を聞きに来た人を壁に向かせることによって、意識を他に向けさせないという意図があったそうです。

 

特に自分が在庫を抱えて人に売るといった話ではありませんでしたが、商品を人に勧めるためには、まず自分が使用してみないと分からないからということで、一度すべての商品を買う必要がありました。その費用が大体10万。あとは、毎月1品の定期購入がありました。これは一番安いものでも1万5千円程度でした。

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ネットワークビジネスの説明って、なぜみんなこういうふうにノートを使って説明するのだろう。

 

当時の私はそんなに深くは考えず、親友もいたのでやることにしたのですが、初期費用が高額だったので、どうしようかと思っていました。すると、そこで勧められたのが、学生ローン

 

 

学生ローン御用達。ローンを勧める人たち。

学生ローンは金利の低いため、そこでお金を借りることを勧められました。結局そこから借り入れをすることになったのですが、このビジネスを新しく始める人によく利用させているようで、何という名目で借りるかなどの具体的な指示がありました。後から知りましたが、その会社関連でのキャンセルが相次いでいたようで、ローン会社に警戒されていたようですね。

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 さて、ネットワークビジネスの活動することになった私ですが、フタを開けてみると、主な活動は商品を人に勧めることではなく、同じように代理店を増やすことでした。毎週のように同じ喫茶店に集まり、色々な話し合いをしていたと思います。気の良い人たちが多く、同年代が多かったので楽しかったのですが、悪い意味で一番印象に残っていたことがあります。

 

携帯の電話帳に登録されている人全員に勧誘を命じられた。

私は自分が良いと思ったものは人に話したりしますが、何事においても、相手が良ければ・興味があれば、というスタンスの人間。自分のタイミングを大事にしたいので、ネットワークビジネスにおいても周りの人ほど精力的に取り組むということはなかったのですが、あるとき一人の女性の先輩から「今ここで携帯に登録されてる人全員にメールして」と言われたんですよね。私が大して動いていなかったからなのか、もしくは煽って勢いをつけようとしてくれたのか…何にせよ、相当嫌でした。

圧倒されて無理してメールした挙句、当時好きだった人からはかなり怪しまれ、「お前が変な勧誘してるって噂になってるぞ」と言われました。自分がしたこととはいえ、かなりショックでしたね。

 

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やめるきっかけになった話。

友達の親からドラマでこういうのあるな、と思うくらい罵倒された。

私が何を話したわけでもなく、自ら「KEYと同じバイトしてみたい!」と言った大学の友人。私たちが通っていた大学はお嬢様学校で(私は公立高校から上がってきた一般人)、友人はバイト経験のないお嬢様でした。

「ああ、まあ…いいけど」と紹介して、友人が「やる!」となってから数日。その子から、親にやめろと言われた、KEYも一緒にやめてほしい…と連絡が。「いやー私は楽しいから続けるよ」と言ったところ、その子の両親が電話口に出てきて一方的に話をし始めました。

彼女の両親は、ヒステリックに声を荒げて「小学生の頃からこの学校に入れて、手塩にかけて娘を育てている」「金輪際、娘と関わらないでください」と言い放ち、私の存在否定まで。挙句の果てには私の親まで巻き込み、電話による親同士の話し合いが行われました。

「そういう人は何を言ってもお前が傷つけられるだけだから、言い返すな」と言っていた親も、自分の娘を悪く言われたのがムカついたのか、「この子は楽しいと言って自分の意志でやっている!」と弁護してくれました。あの時は、悔しさで号泣しましたね。

電話は一方的に切られましたが、もう一度その子から連絡が。「辞めてくれないと、友達でいられなくなっちゃう…」と言われましたが、「それでなくなる友情ならいらない」と伝え、その子とはそれっきり関わらなくなりました。

 

未成年を会員に引き込んでいるとテレビで紹介された。

『未成年にネットワークビジネスをさせる会社の実態』みたいな名目で、セミナーの様子がテレビで放映されるらしいと先輩方の間で話題になりました。でも皆、自分たちがやっていることに誇りを持っていたので、「放送するならすればいいよね、何も悪いことしてないんだから。堂々としてればいい」と言っていましたね。

テレビではモザイク有りで本当に放送されたようで、放送を見た先輩方は誰々が映ってたー!と楽しそうにしていましたが、それは何か違う…と感じていました。

 

とりあえず、お金は一銭も入ってこなかった。

そして、何だかんだで自分の下には5人くらい人がつきました。ただし、お金が入ってくることはありませんでした。それについては、正直システムを忘れてしまったので条件を満たしていなかっただけかもしれませんが、どれだけ人を紹介して稼げば自分の儲けになったのか疑問です。

 

 

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この他にも大学生活の中で色々あってうんざりしていたとき、ネットワークビジネスからは自然と離れることになりました。実は、元々親にはネットワークビジネスをやっていることは話してあり、本当は親からもやめなさいと言われていたので、それもあって。

 

その後、その会社は特定商取引法に基づいて東京都から取引停止命令を下されたみたいですが、本当に悪徳だったとは恐らく先輩方も含め、活動していた誰もが疑がっていなかったと思います。だからこそ、ある意味誰も責めることはできない。すべての自分の判断についてきた結果ですから。

 

でも、今考えるとおかしなことばかりですね。ネットワークビジネスの活動自体積極的にしてなかったし、こんな記事を書くことがなければ、ちゃんと思い出しもしなかったかも。まあ、いい経験にはなったかな。

というわけで、次は二度目のネットワークビジネスについて書こうと思います。

 

see you❤